峰なゆか主催イベント「はだかの公開面接」に行ってきた。

とあるイベントを見るために阿佐ヶ谷へと向かった。阿佐ヶ谷といえば、爆笑問題の所属事務所「タイタン」があり、ファンとしてはラジオのフリートークで馴染みがある、まさに聖地の様な場所だ。
会場の名前は、阿佐ヶ谷ロフトA。名前は聞いたことが何回もあり、「怪しいイベントがやっている」というイメージ。今回参加したイベントもご多分にもれず、峰なゆか森下くるみという元AV女優同士の対談というものでした。


峰なゆかの現在の肩書きは「元AV女優ライター」であり、最近では、自身のBlogでも「アラサーちゃん」という四コママンガを定期的にアップしていたりする。
今回のイベントは、Webで連載している「はだかのりれきしょ」の出張版として「はだかの公開面接 一次審査」であり、その初回ゲストに森下くるみが選ばれた。
森下くるみは、1998年に「うぶ」でデビューし、その後も長らくトップとして君臨していた、男性にはお馴染みの女優である。
今でこそAV女優は「アイドルよりも可愛い子がいる」というのは女性にも広まっているが、森下がデビューした頃は「AVにこんな可愛い子が出るの!?」といった時代だったと思う。
余談だが森下デビュー以降のAVの主流の変遷といえば、「最近はのAV女優は、可愛い子が多い」という時期であり、早坂ひとみ、紋部らん、神谷沙織が在籍していた「ミリオンガールズ期」があり、「僕が透明人間だったらシリーズ」や「全裸運動会」といったネタに走る「SOD期」、今現在の「TVにも出るし、アイドルよりもアイドル的」な「マスカッツ期」という印象がある。
阿佐ヶ谷駅に着いた時にはすでに開場の時間も過ぎていたので、駅を出てすぐ目に入る商店街の雰囲気を味合うことなく、足早に会場へと向かった。
地下に続く階段の入り口の横には立て看板がぽつんと置いてあるだけで、一回気づかずに通り過ぎてしまった。その階段を降りると、中は普通のバーだった。
着いた時にはほぼ満席の状態で、各々お酒や飲み物を飲んだり食事しながら談笑をしていたりしている。

勝手が分からずにまごまごしていると、店員に最前列の上手側の壁際という場所で、少し見にくいけれど、近いから良いかなぁと思いながら、開演を待つ事に。
しばらくすると、オシャレなBGMが止まり、神聖かまってちゃんの「ロックンロールが鳴り止まないっ!」が流れだし、それを出囃子にする形で、森下くるみ峰なゆかの二人が登場。

肉眼で見た森下くるみは、どきっとしてしまう程に可愛らしく、ショートカットが似合う女性だった。
僕が座っている席からは、ちょうど峰なゆかの顔が見えないという位置。
トークは世間話から始まったのだけれど、その内容が「ちんこは言えるけど、まんこは言えない」という森下を峰が不思議がったり(その時の森下の恥じらいかたが尋常じゃなく可愛かった!)、当日ラストの打ち合わせを喫茶店でやったのだけれど、峰は「さすがに喫茶店とかだとまんこは言わない。でも、そっち(言わないこと)に気を取られていたから、肉便器という言葉を連呼してしまった。後ろの席で、司法試験の勉強してる人がいるのに(笑)」などというものでした。
この後、話題は「デビュー」についてへと移ると、森下はデビュー時は経験回数が片手で数える位だったらしく、「デビュー作大マグロ事件」だったと。
ちなみに森下のデビューは、DVDではなく、VHSだったというのは、時代を感じた。
峰は「撮影の前にちょっとヤクザにマワされるんだろうなぁと思っていた。」「(自分は土壇場で)逃げ出すと思ったから、事務所に監禁してと頼んだ。(実際は、軟禁w)」という話をしていた。

デビューの話の流れから、「AVデビューを後悔しているか?」という話題になり、二人とも「してる」とも「していない」とも明言せず、紙媒体では得られない、生の感情の揺らぎを垣間見られた気がした。
後悔していないってことをやたらとインタビューで言いたがる女優もいて、「一回のインタビューで五回くらい、後悔してないって言ってる女優もいる」「それって後悔してるから、そういうんじゃないかと」。

話題は男優の加藤鷹について移る。
森下は加藤鷹を尊敬しているらしく、峰は「何で尊敬しているの?」と攻め立て、「女優さんでも、アンチ加藤鷹って結構いるじゃないですか。」という峰のぶっこみには笑ってしまった。
峰から見た加藤鷹は、単純に「(絡みの時に)うるさい」っていうのもあるけど、「爪を見せてきたりして、このレベルの深爪になるまでに三年かかったんだよー」といった話をしてくるのが面倒臭いと(笑)
森下も「自分の仕事にすごくプライドを持っている人だから」と言い返してはいたけれど、峰の押しにまけ、最終的には「人としてじゃなくて、(AV男優としての)加藤鷹という存在に対して尊敬しているのかも。」という結論になっていた。

話題はAV女優へのインタビューについてへと移る。
峰曰く、それらには大きく分けて二種類あって、一つは小さい記事に多い、エロ面白い系の話、もう一つは数ページに渡る、「トラウマあるんでしょ?」系の話を聞くというもの。

詰まるところどっちもオナニーのためにあって、前者は「こんな簡単に股を開く女なんだな!」と思わせるのと、後者は「こんなに可愛くて良い子なのに、何でAVなんかに出てるんだろう。(インタビューを読んで)そうか、トラウマや家庭環境が悪かったんだから仕方がない。」と男に思わせるつくりとなっていると。
オナニーへの罪悪感を消すためだと。

特に後者のトラウマ系を探ることで有名な某ライターがいるらしく、その人は、本人が否定しているのに、家庭環境のせいにしようとしたり、出来上がった誌面を読むと、普通にしていたのに「質問された時に、◯◯はうつむいて、言葉に詰まっていた。」と書かれると言っていた。
二人は「家庭環境は間接的には原因になるとしても、直接的ではなくて、デビューは、その時の色々な状況が重なっただけ。心のエアポケットにすぽっと。(by 森下)」

森下は秋田から上京して、レジ打ちの日々を過ごしていた。閉塞感はあったと。
その時は、キャバクラからタレントの卵までスカウトにあってはいたが、でも選んだのは、AV業界で、たまたまだったと言っていた。

一部の休憩後に、質問コーナーがあり、「大勢が質問されるんだろうなぁ」と思っていたのだけれど、蓋を開けてみたらあまり質問をする人はいなかったので、勇気をだして、峰のTwitter上での「お笑い芸人とプロレスラーとAV女優は、仕事にたいする意識に共通点が多いとおもう。」というつぶやきについて「どんな所が共通してると思いますか?」と質問をしてみた。

本人は、「何でそんなことつぶやいたんだろー。勢いで?」的な事を言って、あの言葉に深く考えさせられていたので、「ちょwww」と思っていたのだけれど、その後は森下と会話しながら、そのことについて探ってくれた。
お笑い芸人だと、面白いことやってよとフられたり、AV女優だとエロ担当になったりするのが似ていたりするのかななどと色々と話した後に、「誤解されるのも商売」という芯喰ったフレーズを聞けたので、嬉しかった。峰の「肉便器と呼ばれるのもギャラのうち」というフレーズは、賛否はあるんだろうけど覚悟してるんだなぁ、と考えさせられた。
特に森下のデビュー当時は、AVやってることを言うと、罵詈雑言を浴びせてくる人がまだ多かったらしく、峰の時は、一周回って、「ふーん」と受け止める人がいたと。
「それは、性産業に従事してるのを受け止める俺カッコイイ!」って事じゃないのか、と笑ってた。

他の質問には、「AVをやって良かった事はありますか?」というものがあり、森下は「セックスが好きだということが分かった。」と答え、峰の「セックスが好きじゃないことを知った」に対し、森下が「でも、それは良いことだよ。」と返したのが印象的だった。


そんな感じで、二時間半のイベントは終了。
最初は探り探りのトークをしていた二人だったけれど、デビューの話や、インタビューの話は良いものを聞けた感があり、楽しめた。
立ち見も出ていたので、恐らく第二回、第三回と続くイベントになると思うので、足を運んでも、損はしないと思います。
ちなみに女性は十人いたかいないか位でしたが……。