輝け!ベストラジオ2013!

2013年のベストラジオ第五位から一位までを発表したいと思います。

5位

アルコ&ピースのANN「DQサウンド」(13年10月3日放送)

季節の変わり目ということもあり、些細なことにダウナーな気持ちを引きずっていた時に聞いて救われた、特になんてことのない、いわゆる平場の、でも物凄く元気をもらった回。
リスナーから競馬についてのメールを読んだことから、競馬のファンフーレは凄いという話になったアルコ&ピースの二人。そこから、自分だったらどうするかという展開になり、酒井が独自のファンフーレを口にして笑いをさそう。フリ返された平子は「俺はDQのオープニング曲でお茶を濁そうと思っていた」と話す。
そのあとに、リスナーから「ドラクエの音楽を作曲しているすぎやまこういち先生は、日本ダービー有馬記念の音楽も担当している」とのメールが届き、二人はテンションがあがる。
そこからドラクエの音楽は凄いと盛り上がっていく。
二人が大声でドラクエの音楽を口で再現したり、オーケストラ版のサントラを流したりして、「デスピサロの絶望感たるや」「ほこらの音なんてもう、ほこらじゃん」と楽しそうな様子に救われた。


4位 バナナムーン「日村勇紀、仮歯から本歯へSP」(13年3月23日放送)

事の発端は三年ほど前に遡る。歯科助手をしているリスナーからのメールで、日村の奥歯がないことが発覚。ライブの稽古中に前歯が抜けたりと、いよいよ命に影響する状態になっても、性格がずるっずるの日村は、なかなか本歯を入れる手術にまでたどり着けなかった。番組が始まると、ラジオなのにマスクをしてオープニングトークをしている徹底ぶり。本歯を入れる手術をADジャニオタが実況した音源を流し、マスクを脱ぎ本歯が披露される。
ここからは本日の企画のメイン「泥のついたさつまいもを食べる」が始まる。「泥のついたさつまいも」は設楽が固い食材でイメージしたものだ。
まずはグミから始まり、ピスタチオ、林檎、生のレンコン、スルメ、黒糖と徐々に口にするものが固くなっていく。クラシックをバックに、バリボリと齧る音と、設楽の歓声が響き渡る。そしてついに、泥のついたさつまいもを齧る。
設楽も「日村さんがこんなにむしゃむしゃ食べてるの見たの初めて見たかもしんない」と感慨深そうに話す。
グミすらも噛めないほどに機能を失った日村の歯は完全復活を遂げた。
素っ裸DJ!良く噛んで食生活を整えてくれ!おめえは「日本のお笑いの宝」なんだからな!ファック!!

3位 ラブレターズのANNR(13年5月5日放送)


普通にオールナイトニッポンなのに、カリスマの引き合いとして吉田照美大竹まことの放送を出してしまって、変な空気にしてしまうくらいにラジオ好きの二人なので、ラジオあるあるを熟知している。
溜口の面白いところは、そんなラジオあるあるの枠内を出ないリスナーを許さない。
溜口イントロクイズというコーナーのあとに、「飼っている犬が吠えだしました」というメールに「はい、嘘!」と一喝する。何より痺れたのが、「ラブレターズさんこんばんは。今回は僕達に歩み寄ってくれるんですね。とっても嬉しいです。お二人の優しさが伝わってきます。深夜5時まで頑張ってください。なーんてな。俺達深夜ラジオリスナーがお前らごときのクズ芸人に、そんなこと言うとでも思ったか。バカが。てめーらみてーなクソ芸人のラジオなんて、誰が聞いてやるかよ。誰も聞いてないが、せいぜい頑張れや。」というリスナーからの罵倒メールに「そういうコントしたいってことですか。そのノリは有吉さんのラジオでやってください。それは有吉さんが面白いだけであってね、お前らは全然面白くないぞ」と、丁寧な口調で切りつける。
「有吉さんのラジオのノリを持ち込まないでください」、こんな痛快なカウンターは久々である。
その後も、恒例の溜口イントロクイズ、溜口の大喜利タメギリと純粋に楽しい放送が行われていった。
何故かANNR枠は4:30分から5時までの間ニッポン放送ではネットしていないのだが、ここから、関東ライブシーンではお馴染みの性格ブスの本性を溜口は表してくる。
冒頭で呼び込みをかけたメールテーマ「いつやるでしょ、いまでしょ!の林先生のコーナー」をやろうとする塚本に、「やるわけねえーだろ!」と溜口が叫び、送られてきたメールを「釣られた皆さんの恥ずかしいメールを読んでいこうと思います」と弄り出す。塚本も「これは悪いぞ」「やめろよ〜」と言いながらも爆笑する。
確かに、ぬるいテーマといえばぬるいテーマで違和感はあったが、特別枠のメールテーマだから、このようなものだろうというラジオあるあるに知らずにおさまっていたリスナーとハガキ職人達は完全に、してやられてしまった。
カリスマDJ溜口さんは、知らず知らずのうちに「ラジオあるある」という枠のなかに小さく収まってしまっていた僕達を叱責してくれたのかもしれない。もっとラジオって自由だろうと。もしくは単純に溜口の性格がブスかどっちか。
ストレートな「今でしょ」、ちょっとヒネった「今でしょ」、崩しをいれた「今でしょ」を徹底的にいじったこのパートは、ゲラゲラ笑った。
最後に塚本の週に7、8、9、10本見る趣味のAV鑑賞事情を話すコーナーで、急激に失速したところ含めて、最高のラスト三十分だった。



2位 伊集院光深夜の馬鹿力「クラス会に出席した話」(13年2月26日)

オープニングトークからDMMのアダルト動画を見ているという話をどこか変なテンションで話す。この感じは、「もしかしたら同級生が聞いているかもしれない」という照れ隠しから来ているものだと後々分かる。
まず中学時代のクラス会が行われることを知った伊集院だが、まず行くかどうかで悩むが、「同窓会は行っても行かなくても、後悔するものだからネタになる分、行こう」と参加を決意する。それでも当日、急いでやらなくてもいい仕事をしたりと、行けなくなってしまった理由を作ろうとする伊集院の考えと行動に共感する。
旧友とのお酒を交わしながらの会話を楽しむ中でも、伊集院の頭の中では「鉄道好きのF君」や「来ている人よりも来ていない人達のことを考えてしまう」といったことを思い出したり、考えたりしていたようで、そこにまつわるトークをしていた。
特に「若くして亡くなった、一番仲良かったK君の家にお線香をあげに行ったら、珍しく母親ではなく弟が出て、来た理由を話すと、お母さんは老人ホームに入居した、しかも今日」「伊集院の友人のO君が、鉄道好きのF君からもらった30年前にもらった切符をずっと財布にしまっていて、その日も普通に持っていた」という話は、すげえなと思ってしまった。
面白くて笑える話というリングだけならば、伊集院光が一番とは言わない。けれども、こう、何ともいえない、キワの部分をすり抜け、記憶に残るトークをさせたら、右に出るものはそういないとは言える。そして、そういう話を受け入れてくれるメディアは、ラジオだけだ。
まさに「深夜ラジオの帝王」の名にふさわしい話藝に震えた回だった。

1位 爆笑問題カーボーイ「太田の告白」(13年7月24日放送)

この日のトーク爆笑問題史に残すべき放送となった。
最初は爆笑問題のマネージャーの一人が「チーズが嫌い」と言っていたのに、「ピザは好きです」と言ったことが全然納得できないという話だった。
そこからフルーツは好きだが、ストロベリー味のようなフルーティーなものはあまり好きではない太田が、田中に「お前さあ、そういったものを勧めてくるよね、何なのあれ」と言う。
ライブの後で反省モードになっているのだから、「いくら美味しくても、おいしいねーウーチャカーとはならないよね」「俺とお前の関係ってそうじゃないよね」と矛先がマネージャーから田中へと変わる。
それでもやっぱり、美味しいものを勧めたりするのは、「昨日のたけしのANN聞いた?サザンの『人気者で行こう』あのアルバムいいよな」の流れがある、30年の付き合いですからと弁明するも、「そういう時代は終わったの!」と火に油を注いでしまう。
「確かに良い時代でしたよ」と日藝時代を振り返り、一度は落ち着きかけたが、「ただお菓子に関しては太田さんはそこまでウェイトは占められていない」といって、TBSアナウンサーの田中みな実のほうが凄いと話す。
太田は笑いながら「あいつとだったら俺だろ」と反論する。この田中のヤキモチの焼かせ方の女子力の高さたるやである。
田中に振り回された太田はついに爆発する。
「俺たちの関係でもう20年以上。最初は仲良しでした。そういう時代もありました。サザンとたけし。もうずいぶん色んな関係になってますよ。」「お前が好きだと言えば、言ってみれば好きなものもの嫌いになる。それを覆す威力はお菓子にはないんです。お前の方が大きいんです!」と、愛の告白さながらの言葉に、爆笑問題カーボーイの放送のなかでも一番というくらいスタッフも爆笑していた。最高な放送だった。
一生、仲良く喧嘩してくれ!

2013年のラジオ放送は最高だったという話を、残りの人生で品川庄司の「刑事ドラマをやりたい」の漫才ばりにこすっていくことになるであろう。
大学卒業跡のニート期間で感受性が死んだとばっかり思っていたが、まだまだ好きなものを楽しめるということも嬉しかった。
5位以降に印象深いのは、ダーリンハニーのANNR、東京ポッド許可局の「お笑いコンテスト論」、ダイノジ大谷ANNの「グランジ遠山ゲスト回」、エレ片からは「やついいちろうの結婚SP」、ウーマンラッシュアワー村本とドランクドラゴン鈴木をゲストに迎えた山里亮太の不毛な議論「クズ三銃士そろい踏みSP」、うしろシティをゲストに迎えたアルコ&ピースのANN0の「どイタいじり」、オードリーのANNではツチヤタカユキの話も2013年放送だ。
特に年間を通して面白かったのが、バナナムーンだ。東京03とのライブ「hand made works」や、日村がポルシェを買ったり、本歯になったり、星野源がゲストに来たりと盛り沢山の放送だった。

終わり!