石をつかんで潜め(Nip the Buds)

ex俺だって日藝中退したかった

中国人の罠にひっかかった話と、お金の話。

暑気払いということで、中華料理食べ放題に行ってきました。先週、先々週と飲み会の予定があるにはあったのだけれど、先々週の飲み会では前日に怪我をしたのでアルコールは飲まない方がいいだろうということでジンジャーエールとウーロン茶をぐびぐびと。先週の飲み会ではインフルエンザでダウンしていたので、参加自体出来ず。もともとお酒を飲むことが大好きというわけではないのだけれど、こうお預けを食らうと飲みたくなるというのが人間というもの。そのうえ、料理は中華。僕と言えば、大学時代の一人暮らししていたころは、料理を3種類のローテーションで乗り切っていたんですけど、その中の一つが麻婆豆腐という人生乗っかる程度には、麻婆豆腐が好きでおなじみじゃないですか。ということで前日からカルピスサワーと中華料理に思いを馳せてはにやにやしていました。
その時は中国人の策略で身を滅ぼすことになるとは思いもしなかったんですが・・・・・・。

当日、お昼を気持ちの分減らして、コンディションを持っていく。気分はイヤホンでLOVE2000を聞いているQちゃんこと高橋尚子選手。
席について、メニューを見ながら談笑。店員さんが僕らの席にくる。名札を見ると、中国人。おお、これは味も期待出来るぜとハードルもぐんぐん上がる。すると店員さんが「オマカセコース、サキニモテキマスネ」と。ん?と思い、聞き直すと、要は「お任せコースとして料理がでてくるので、それを食べきってから、メニューから選んでね」ということ。くくく、そうやって原価率が高く、腹持ちがいい料理を出して、少しでも食べ放題メニューの防波堤として機能させるつもりだろうけど、そうは問屋がおろさないよと思っていると、出てくる出てくる、酢豚、餃子、チャーハン、エビマヨ、エビチリ、八宝菜、甘酢を絡めた唐揚げ。お、多い。しかも普通に美味しいから、黒烏龍茶のCMばりにむしゃむしゃと食べる。
しばらくして最大の誤算に気付く。僕らの席は5人。一緒に来たほかの人たちは8人ほどで固まっている。それなのに、同じ量のお任せメニューがくるもんだから、それを食べきったころには、もう満腹。3時間食べ放題のコースなのに、40分後にはすでにデザートの胡麻団子の話をしている始末。僕の中でのメインイベントだった四川風麻婆豆腐もほとんど入らない。あと、思ったより辛ぇし。
完全に眠れる獅子の策略にはまってしまった一同。孔明の罠ですよね。三国志に思い入れがないのでこの位の知識しかないんで、エピソードで例えることは出来ないですけど。あと、僕の中で、こうめいといえば、中学の同級生の孝明君のあだ名のほうです。ただ、孝明君ともほとんど喋ったことないんで、彼の話も特にないです。
そんなこんなで、30分に一口、冷めたきくらげを摘みながら、談笑。お腹いっぱいすぎて、お酒もそんなに飲めませんでした。そんなこんなで僕の日中戦争はぼろ負けに終わりましたとさ。

その後は二次会で少し飲んで、途中で帰宅。
歓楽街のど真ん中を歩くと、キャッチが群がる。「世の中すべてのチンコがキャバクラに興味あると思ってんじゃねえぞ、くだらねえ」と思いながらへらへらとすり抜ける。
仕事場にATMもあるということもあり、僕は財布にあんまりお金を入れないで日常を過ごして、必要な時に少しずつおろす。例えば、飲み会のときは、飲み会代にプラスαを用意するという感じなので、二次会とかに参加すると、財布には1000円ほどしか残っていないという状況が多い。そうなると、時間的に公共の交通機関もなくなるとどう帰るかで悩む。原付は仕事場においているので、タクシーということになるのだろうけど、いつも飲むような場所から自宅へとタクシーで帰るとなると、大体1000円以上はかかることになる。部屋の貯金箱にはその位のお金あるにはあるので、タクシーで帰ることは問題ないのだけれど、その時のお金はすごく高く感じる。おまけのドラクエのフィギュアが欲しいからさほど好きでもない炭酸を買うくせに、ATMの時間外手数料を必死で回避しようとするあの感じ。1000円以上かけてタクシーで帰るんだったら、ラジオを聴きながら、歩いて帰ってしまう。
自分でも、俺はつるぴかはげ丸くんか!と思ってはいるのだけれど、いまいちお金の使い方がわからない。もちろん、使うべきときは出し惜しみせず使えるようになれる人間になりたいなとは思う。
Tシャツ4000円は簡単に出せるようになったし、DVDも悩まずに買うようになった。でも3000円のCDはまだちょっと悩む。スタバに行くと、元をとるために3時間はいてやるぜと意気込んでしまうし、映画を見るときはレイトショーかメンズデーを選んで1100円で抑えようとする。むしろ、社会人になって自由なお金が増えた分、よりいびつになっているようにも思える。
同級生とお酒を飲んだときも、そんな話はしないから、家にいくら入れているのかとか、貯金はどの位しているのかとか結構詳細に聴いてみたいとは思っているんだけど。
もう、こうなってくると一人っ子の性教育ですよね。
友達のいう「金がない」は、優等生の言う「勉強してない」と同じ意味合いですかと。

先日放送した伊集院光深夜の馬鹿力(2012・7・16)でのフリートークで、伊集院さんが、ワンボックスの車、デビットリンンチの絵、エアコン、ワンピースのチョッパーのフィギュアを同日に買って220万ほどお金を使ったんだけれど、一番高く感じたのは4000円のチョッパーのフィギュアだったと言っていた。その日も、引き合いにだしていた、ビートたけしが売れて銀座で何百万も飲み代に使って豪遊した帰りに寄ったコンビニで見かけたほうれん草のおひたしが300円なのを見て、こんなのぼったくりじゃねえか!と怒ったという話も、オードリー若林が新しい財布を買ったときに、友達のどきどきキャンプ佐藤に値段を聞かれて「2万くらい」と答えたら、佐藤が「5万とか言ってたら、友達やめてたわ」と笑った話もそうだけど、金をもったとしても、そういう金銭感覚のバランスが気持ちいい人は好きだし信頼出来るなって、だっせえ感傷に浸りながら、90分ほど歩いて帰宅して、就寝。執心。終身。