石をつかんで潜め(Nip the Buds)

ex俺だって日藝中退したかった

産まれてきただけでステッカー

子供が生まれました。神田松之丞の奥さんが言っていたように、「性別は本人が決めるものだから」ということなので、性別は娘が生きていくなかで決めてもらいたいので公表はしないでおこうと思います。遡れば、妊娠が発覚しての8カ月強は、よくある表現ですが、長いような短いような、体感的には、みちょぱの後釜を狙っているタメ口系ハーフモデルがさんま御殿に出て、そのあと踊るヒット賞をたまたま貰ったもんだから、他のバラエティにも出はじめてるんだけど、その地肩の無さからすぐに失速してしまうっていう時間でした。よく出産まで十月十日だなんて言いますが、あれは正確ではないらしいですね。だから、ツイッターで芸能人の出産が報じられたときに、その日数を逆算する人っているじゃないですか、それ間違えていますよと教えてあげたいですね。あと、単純に、それつまんねえってことも。40週を過ぎたあたりから、担当してくれていた医師から、予定日を超えてもあまり良いことはないらしいという話を聞かされて、自宅からやや遠いところの病院に通っていたことなどから、夫婦二人で話して『アンタッチャブルのマキマキでやってみよう!!』以来のマキで産ませることにしました。陣痛が来る前に入院し、翌日には促進剤を投与するということになりました。結果として最後は落ち着いて出産に望むことが出来たので、良かったです。入院した日、妻から、明日の午後から促進剤を投与するということ、そうすると、夕方から陣痛が来るだろう、そこから先、どのくらいの時間をかけて出産するのかは人によるらしいという話を聞いたので、半休をとって午後二時過ぎごろに病院に着きました。その時にはすでに投与が始まっていたけれど、当初の話のとおり、夕方までかかるであろうという見通しを改めて看護師さんから聞いたので、長丁場になることを予想して昼寝をしました。しばらくして、起きてまた妻がいる待機室のような部屋に行って、背中や腰をさすっていたら、「診察に行っておきましょうか」ということになったので、外の廊下にでてソファに座っていました。すると、妻と思しき女性の叫ぶ声が聞こえてきて、え?これ奥さんの声か、いやでも診察っていってたから他の人か?と不安になっていたら、産声が聞こえてきて、廊下に看護師が来て、産まれましたよといってくるという、いつの間にか産まれていましたパターンで父親になっていました。後から聞けば、待機室から移動するあいだに破水してしまい、そのまま産むことになったということです。妻はあまりの痛さに、夫を立ち合わせるかと聞かれたけれども断った、というのが顛末だったようです。タランティーノ作品じゃねえんだから。それにしても、妻が大変だったものの、先に入院しておくという判断があながち間違えていなくて、良かったです。子供が産まれた事を知った時に、感動よりも、憂鬱さが一気に込み上げてきました。だって、安倍政権下ですよ。ついこないだも高校の同級生とプロレスを観た帰り道、駐車場で「metooパワハラが露呈してるのは、ただのブームなのか、世の中全然変わってねえなの表れなのか、良くなる前の膿が一斉に噴出してるのかそれは分からないな」みたいな話をしたんですけど、安倍政権下でなくたって、生きるってことなんて、つらいことしかないじゃないですか。伊集院さんいうところの、手を替え品を替えずっと居心地悪い人生だった、そして多分これからもずっとそうっていう僕が親になるんですし、女の子なら、中島みゆきが「力ずくで男の思うままにならずにすんだかもしれないだけ、あたし男にうまれればよかったわ」って言っていたように、女性なりの理不尽に立ち向かっていかなければならない。それは、僕が、お笑いの論争をふっかけられたら、最終的には腹にパンチして黙らせることが出来るというイメージを持つために筋トレをしているというものとはわけが違うんですよ。そんな陰鬱とした気持ちは、母子ともに無事退院して、友人知人からおめでとうの言葉と、オムツを替えた直後にウンチをされたりして、嬉しいという気持ちが大きくなってくるのと合わせて親になったという実感が何となく湧いてきました。親になったっていう表現すら、おこがましいっていうことはさておき。そんな僕から親として伝えられることって、出来る限り勉強に付き合って、教科書は大事だし大事じゃないこともあるし、日本史でたった一行しか書いてないこの由井正雪の乱ってのは、そこに至るまでの顛末が面白くていろんな作品の題材になってんだよ、とか、二次方程式とか何で習うのって聞かれたら、「二次方程式を使わない人生にならないためにだよ」というジョークを教えたり、今でこそやくみつるは文化人ぶってるけど、芸能人が使ったストローとかシケモクを集めてはそれをコレクションと称してはテレビに出てたんだよとか、お父さんは読モくずれの悪口を言って伊集院光さんにウケたことがあるんだよ、とか、「これはお父さんが考えたんだけど、落語ってのは業の肯定なんだよ」とか言うくらいしか出来ないじゃないですか。あとは、名前くらいしかつけてあげられないじゃないですか。極限のことをいえば、優しくて聡明で、可愛げがあって、皮肉屋でトリックスターで、余計なこと言っちゃう、シャイなあの人みたいになってほしいなと思ってその名前を貰ってつけてあげるしか出来ないんですよ。そんな希望をこめて、お察しのとおり、ホラン千秋って名前にしたんですけど。佐藤栞里と悩んだんですけどね。でもまあ、爆笑問題の太田さんも未来はいつも面白いと言ってますし、オードリーオールナイト20周年には一緒に参加できるかと思うと、それをでっかい電柱にして日々、誠実に頑張るしかないですよね。どうせ面白い未来ならいっそのこと、その頃真打になって名前も変わって弟子もいるであろう神田松之丞に入門させるのもいいですよね。でも、それよりは、ミックスの僕の甥っ子をどうにか誘導して落語家の快楽亭一門に入門させた方が面白いとは、思ってるんですけど。何が言いたいのかわかんなくなっちゃった。絶対、がんばります!!!(三四郎のなかで流行っていないやつ)