『爆笑問題カーボーイ』では、田中裕二の挨拶のあとに、太田光が直近のニュースをネタにして挨拶をするということが恒例となっています。それを見て、その月の爆笑問題と合わせて一年を振り返りましょう。
(1)2019年1月
太田がオムニバス映画「クソ野郎と美しき世界」の1編、草なぎ剛出演の「光へ、航る」により、「第61回ブルーリボン賞」監督賞にノミネート。
・1月02日放送分
「明けましておめでとうございます。私は一年中いつだってあけましておめでとうでございます。」
新年一発目生放送。日本ボクシング連盟の山根元会長の「おはようございます。わたくしは、12時過ぎても、おはようございます。で、ございます。」より。
・1月9日放送分
「ボボタウンの、ZOZOTOWNの前澤の友達の後澤。後ろから前から。後ろから前澤。」
ボボタウンは言い間違い。ZOZOTOWNの前澤友作社長による、ツイッターを使った、百人に百万円をあげる企画が話題になったことを受けて。
太田の「ああいうの平気になっちゃったね、この国は」というコメントの重さ。
・1月16日放送分
「剛力の彼氏の前澤と申します。前澤社長は偉いね。品があるね。あれこそが品格ってもん」
前の週に、散々悪口を言ったあとの手のひら返し。太田のコメント後に田中の「真逆の人」というのも悪い。
・1月23日放送分
「ブルーリボン賞・監督賞、白石監督のノミネート仲間の太田です。」
ブルーリボン賞・監督賞に一緒にノミネートされた映画監督の白石和彌が、ブルーリボン賞の監督賞を二年連続で受賞したことを受けて。
・1月30日放送分
「嵐の友達の、マラチンです。」
嵐が2020年末をもって、活動休止することのニュースを受けて。
(2)2019年2月
タイタンライブがやたらと神回だった。
・2月6日放送分
(録音ミスのため無し、データください)
・2月13日放送分
「青汁王子の、ガマン汁王子です」
青汁王子と呼ばれていた三崎優太が、架空の広告宣伝費を計上し、2年分で約1億8千万円の法人税の支払いを免れた法人税法違反(脱税)容疑で東京地方検察庁特別捜査部が他2名と共に逮捕し、3月4日に同法違反罪で起訴されたことを受けて。
・2月20日放送分
「キングの友達の、キングスティック原田です」
投資関連会社「テキシアジャパンホールディングス」(千葉市)の実質的経営者ら10人が逮捕された詐欺事件を受けて。
『サンデージャポン』でガマン汁王子といったら、プロデューサーに、さすがにそれはやめてくれと言われたそうです。
・2月27日放送分
「はやぶさ2の友達の南極2です。」
はやぶさ2が小惑星「リュウグウ」への1回目の着陸に成功したことを受けて。
本放送は、イクラちゃんこと井倉光一をゲストに迎えた下ネタ祭り。
(3)2019年3月
太田の社長への直談判により、ラジオフェスならぬ、ラジコフェス開催。
・3月6日放送分
「有村架純のお姉さんのですね、イエス有村です」
有村架純の姉の有村藍里がフジテレビ『ザ・ノンフィクション』で美容整形手術をしたことを受けて。
・3月13日放送分
「カルロス・ゴーンの友達のカルロス・リベラです」
カルロス・ゴーンが東京地方裁判所から保釈された際に、変装をしていたことを受けて。
・3月20日放送分
「ゴマキの元彼のロクマキと申します。その二つ上のハチマキと申しますって言うとワケわかんない。」
ゴマキこと、後藤真希の不倫裁判を受けて。
・3月27日放送分
「イチローのですね、イチローと名前が近いっていうかね、近いですね、私はね、三郎の息子の光です。うちのおやじはしかも三郎つったって、兄貴が四郎、そのうえが五郎です。カウントダウンTVです。カウントダウンTVより、全然前ですよ」
野球選手のイチローが、2019年3月21日、開幕シリーズとなる東京ドームで行われたアスレチックス戦2試合に出場後、引退を発表したこととその後の記者会見を受けて。
(4)2019年4月
太田が、『ENGEI グランドスラム』の放送中に転倒。太田がぜんじろうに絡まれ始める。タイタンライブには、宮下草薙、パーパー、東京ホテイソンなどが初出演。
・4月3日放送分
「あの、太田ですけど、あなたは誰ですか?」
『ENGEIグランドスラム』にてはしゃぎすぎた太田が、ケーキの生クリームで転倒してからの復帰一発目のラジオにて、田中への一言。
この回のオープニングトークの、転倒後から病院までの話は最高に笑えました。
・4月10日放送分
「渋沢栄一の友達の、渋谷哲平です。」
財務省が千円を北里柴三郎に、5千円を津田梅子に、1万円を渋沢栄一に、紙幣を2024年度上半期に一新すると発表したことを受けて。
・4月17日放送分
「ノートルダムの鐘突き男の友達の、ノートルダムのまむし男です。うるせえ、このくたばりぞこないが、くそばばあ!」
フランスを代表する観光名所、パリのノートルダム大聖堂にて大規模な火災が起きたことを受けて。書き起こしたら割とギリギリな友達でした。
・4月24日放送分
「平成最後のですね、ぜぜぜのぜんじろうです。宿敵のげげげのクソぜんじろうです。」
ぜんじろうが来て二時間居座った回。ワーストラジオのひとつです。ただし、ぜんじろうのトークを抜けば、太田の芸人論など興味深い話が盛りだくさんだった。
(5)2019年5月
・5月1日放送分
「平成ノブシコブシの友達のですね、令和ノブシコブシです」
令和になって一発目生放送。ウエストランド、アルコ&ピース、ハライチ、うしろシティ金子がゲストに迎えたお祭りの様な放送でした。
・5月8日放送分
「二刀流大谷翔平の知り合いの、なんか復帰するということで、三刀流、右手、左手、ポコチン、三刀流。サン・トーリューです。」
ケガで休んでいた大谷翔平が復帰した件を受けて。
・5月15日放送分
「百田尚樹の友達の、千田是也です。」
俳優の佐藤浩市がインタビューで、安倍晋三内閣総理大臣を揶揄したと百田尚樹が言いがかりをつけた騒動を受けて。
そのなかで、太田が小説を書いていることをさらりと話していました。
・5月22日放送分
「磯野 貴理子の友達のゆうこです」
磯野貴理子の離婚のニュースを受けて。ゆうこは、チャイルズの元メンバーの一人。
・5月29日放送分
「トランプの友達の、うの神田です。」
トランプ米大統領が5月25日から28日まで、令和になって最初の国賓として来日した件を受けて。
(6)2019年6月
神田松之丞との番組『太田松之丞』がスタート。タイタンライブには、空気階段、神田松之丞が初出演。神田松之丞効果か、シネマライブでは過去最大の動員を記録。
・6月6日放送分
「関取花の友達の、借金取りです。(鳥の鳴き声をして)わしは鳥じゃけえ」
カーボーイのリスナーである歌手の関取花の特別番組「関取花のどすこいちゃんこラジオ」がTBSラジオで放送されたことを受けて。
・6月12日放送分
「蒼井優の友達の黒い巨根です。」
南海キャンディーズの山里と蒼井優が結婚を発表した件を受けて。その後のトークでは、急に手のひらを返して、山里の好感度が上がった世間への悪態をつきまくり、めちゃくちゃ笑いました。
翌週のタイタンライブで、トリプルブッキングになったためにEDに参加できない空気階段が、急遽ゲストに出演。最高でした。
・6月19日放送分
「KANA-BOONの友達のこおろぎ75です。」
KANA-BOONのメンバーの一人が音信不通となっていたが、無事が確認されたことを受けて。
前の週の、タイタンライブの感想トーク。神田松之丞をはじめとした、タイタンライブトーク。
・6月26日放送分
「務所帰り決死隊の、それは駄目か」
雨上がり決死隊の宮迫をはじめとした数名の芸人が、反社会勢力の忘年会へ闇営業に複数人の芸人とともに参加していたことが報じられたことで、雨上がり決死隊の宮迫らが謹慎を開始したことを受けて。
闇営業問題について、芸人としての爆笑問題の見解も聞けた回。
(7)2019年7月
・7月3日放送分
「坂東英二の友達の、バンドー太郎です。」
スリムクラブと2700が吉本興業から無期限謹慎処分になった問題で、仲介者とされるものまね芸人のバンドー太郎が謝罪をした件を受けて。
「モノマネなんて反社会を相手に」という太田の間違ったコメントも出ました。
・7月10日放送分
「丸山の、丸山なんだかです。」
田中曰く、「丸山桂里奈にしとけって言ったんだよ」
オープニングトークは、太田が、妻の光代とタイタン社員とUSJに行った話。
・7月17日放送分
「タッキーの知り合いのベッキーです。」
『音楽の日2019』で、滝沢秀明のプロデュースした企画が放送されたことを受けて。
オープニングトークは、ジャニー喜多川について。
・7月24日放送分
「極楽とんぼの加藤の長渕のとんぼ。ぴっぴーぴっぴー。」
闇営業問題から発展した極楽とんぼの加藤と吉本会長との話し合いの件を受けて。
・7月31日放送分
「はたけんじの友達の羽賀研二です」
「夏の松村邦弘祭り」と称して、ゲストに松村邦弘をゲストに迎えての生放送。そのはずが、ウエストランド井口が緊急出演、いぐちんランドについて語る。松村のモノマネは、森光子が絶品でした。
井口はチンコの画像としこり動画を流出させたことよりも、松村邦洋の出演時間を減らせたことで叩かれているから、光代社長の「カーボーイ行ってこい!」は名采配だったのかもしれない。個人的には、その件で松村から引き出されたエピソードとかもあってそれが抜群に良かったから良し。
(8)2019年8月
タイタンライブにぜんじろう出演。
・8月7日放送分
「マイケル富岡の友達の、マイケルジャクソンです。ぽー!」
収録から間が空いた放送であるため、「二週間たって、どうなっているかわかんないから、なんとなくマイケル富岡に何かおきてるんじゃないかな。なんか当てずっぽうです。いちかばちかです。」との太田の弁。
ゲストは東京スカパラダイスオーケストラ。
・8月14日放送分
(録音ミスのため無し。データをください)
・8月21日放送分
「宮崎の友達の喜本です。きもとさーん!」
煽り運転の動画で話題になっていた男性が、ついに捕まったことを受けて。
太田は、その時の一連の流れを完コピ。
・8月28日放送分
「CHAGEの友達の、友達だったASKAです」
CHAGE & ASKAからASKAが脱退したことを受けて。
(9)2019年9月
・9月4日放送分
「滝川クリステルの弟の何となくクリステルです。」
滝川クリステルが、衆議院議員の小泉進次郎と結婚すること、妊娠していることを発表を受けて。
・9月11日放送分
「西川社長の友達でね、西川布団です。ふっとんじゃいました」
日産の西川社長が辞任したことを受けて。
・9月18日放送分
「ZOZOTOWNの友達の、瀬々監督です。」
ファッション通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZOが、ヤフーに買収されることになったことを受けて。
・9月25日放送分
「阿部慎之助の友達の安倍晋三です。」
プロ野球選手の阿部慎之助が引退することを受けて。
(10)2019年10月
爆笑問題と霜降り明星の新番組『爆笑問題のシンパイ賞!!』がスタート。ちなみに同番組のプロデューサータイタンライブには、かが屋が初出演。
・10月2日放送分
「TKOの木下の友達の、目の上のたんこぶです。ほんとに目の上にたんこぶが出来ちゃった。乱暴なせんとくんって呼ばれてる。」
色々やって、TKOの木下が、後輩にペットボトルを投げた件を受けて。
その後のトークは、Aマッソの失敗についても。
・10月9日放送分
「金原会長の友達の鉄腕アトムです」
テコンドー協会の金原会長登場を受けて。
年末にかけての太田のお気に入り。
・10月16日放送分
「ユッキーナの姉の、タピオカ子です。」
木下優樹菜がタピオカ店とトラブルを起こした件を受けて。
今年は木下元年。
・10月23日放送分
「ミランダ・カーの友達の、オランダ・プーです」
ミランダ・カーに何かあったわけではないとのこと。
この日は即位礼正殿の儀だった。
・10月30日放送分
「徳井の友達の、チューリップの心の旅。」
チュートリアルの徳井が、東京国税局に3年分の法人所得の約1億1800万円が無申告であると指摘されていたことを受けて。
(11)2019年11月
NHK『ファミリーヒストリー「太田光~亡き父が残した書 “爆笑問題とは何ぞや”~」が放送。
・11月6日放送分
「菊池桃子の友達の元ラ・ムーのですね、黒人でございます。」
菊池桃子の結婚の報道を受けて。
・11月13日放送分
「マーシー、まあ、しょうがないやな。もう何回目?五度目くらい?もうね、ミニにタコだよ。このニュースは。さすがに元気出ないよ。」
マーシーこと田代まさしの逮捕を受けて。
鬼越トマホークがゲストに来た伝説の煽り煽られ回。
えらいもんで、twitterをフォローしている人は、この回を面白いと絶賛していたものの、どういうことを言っていたのか書き起こしをしている人は一人もいなかった。
・11月20日放送分
「別に。沢尻エリカの友達のおしり探偵のメインキャストの、太田です。」
沢尻エリカが、麻薬取締法違反の容疑で逮捕されたことを受けて。
・11月27日放送分
「若林、オードリー、若林の友達の、年寄株です。」
オードリー若林の結婚報道を受けて。
(12)12月4日放送分
タイタンライブに、ぜんじろうが再び。初出場は鬼越トマホーク。
年末恒例の『検索ちゃん』のネタ祭りでは、お笑い第七世代をフィーチャーしたりして、最高に盛り上がりました。
・12月4日放送分
「笑わない男の友達の、立たない男です。」
新語・流行語大賞の年間大賞にラグビー日本代表のスローガンとなった「ONE TEAM」が選ばれたことを受けて。
オープニングトークは、アンタッチャブルの復活話から、『THE MANZAI』の楽屋裏の話、そして浅草での漫才大会の話と、芸人がやまほど出てくるもので、めちゃくちゃ最高でした。
・12月11日放送分
「『アナと雪の女王』パート2、大ヒットということで、3が決まりまして、JALのキャビンアテンダント」
『アナと雪の女王2』のヒットを受けて。
・12月18日放送分
「こんばんは。ザギトワの友達の、ザキヤマがくる~~。やめるやめないでもめて、参っちゃうな。可哀想だから、ほっといてやれってんだよな。」
フィギュアスケーターのザギトワが、競技会への参加を一時停止すると話したことを受けて。
・12月25日放送分
「メリークリスマス、ミスターローレンス。顔も性格も良く似た俺達は、ミスターローレンス。俺だよ、たけしだよ。」
クリスマスを受けて。
以上です。
2019年の爆笑問題は、お笑い第七世代ともがっぷり四つを組む機会が多かったのですが、親子ほど年齢の離れている彼らの魅力を存分に引き出したりしていました。
タイタンシネマライブも、過去最大の動員を記録し、さらなる広がりを見せているわけですが、今年も無事皆勤賞を達成できました。
また来年も爆笑問題活動に励みたいと思います。
今年のタイタンライブのエピグラフ初出は以下の通り。
・ハナコ
ふたりか三人でその遊びをしたあと、家へ帰る前に美しい作品を一つ土中にうめておきそのまま帰ることもあった
新美南吉『花をうめる』
・トム・ブラウン
おお、君等の力をかせ また、我等の頭をつかえ。
そして一つの我に合体して人間の本然をとりかえし縛いましめの糾を断ちて凡ゆる人を解放し、新しい人を創造し新しい世界を描き出そうじゃないか。
加藤一夫『プロバガンダ』
・かが屋
そして女も私も双方とも、この場合のように気まずい思いをするのは、これでもう何度目ぐらいか。
高見順『如何なる星の下に』
・納言
破天荒とも言うべき表現の直接性は決して様式伝習の間から生れているのではなく、却って様式破綻から溢出る技術と精神気魄との作ったものである。
高村光太郎『美の日本的源泉』
・鬼越トマホーク
「それ喧嘩だ」「浪人組同志だ」「あぶないあぶない、逃げろ逃げろ」
国枝史郎『二人町奴』
・霜降り明星
そはユダの姿、額は嵐の空よりも黒み、眼は焔よりも輝きつつ、王者の如く振舞ひしが故なり。
芥川龍之介『LOS CAPRICHOS』
・ぜんじろう
はるばると海を越えて、この島に着いたときの私の憂愁を思い給え。夜なのか昼なのか、島は深い霧に包まれて眠っていた。私は眼をしばたたいて、島の全貌を見すかそうと努めたのである。
太宰治『猿ヶ島』
・ダイアン
掛け合い話の馬鹿々々しさに、お静はお勝手へ逃げ込んで、腹を抱えて笑いを殺して居ます。いいあんばいに雷鳴も遠退いて、ブチまけるような雨だけが、未練がましく町の屋並を掃いて去るのでした。
野村胡堂『銭形平次捕物控 夕立の女』
・空気階段
神様から、こゝへ生れて出ろと、云はれたのだから、「仕方がねえや」と、覚悟をしたが、その時から、貧乏には慣れてゐる。
直木三十五『わが落魄の記』
・東京ホテイソン
大袈裟な言ひかたをすれば、これは人間の生き抜く努力に対しての、純粋な声援である。
太宰治『富嶽百景』
・宮下草薙
「虚実の証拠」「遺伝」等の価値については世評半ばしていたようであるが、私は、ネガティブの一票を投じる。
平林初之輔『探偵小説壇の諸傾向』
・ゆにばーす
「そうはいかねえんだ。おいらの馬術は、何流にもねえ流儀なんだからね。――ほらよ、くろ、くろ! おとなしくしているんだよ。名人が乗るんだから、ヒンヒンはねちゃいけねえぜ」
佐々木味津三『右門捕物帖 死人ぶろ』
・神田松之丞
どこかこの世ならぬ超然として尊貴の風姿である。その精神も肉体も、最も世俗的な野望に取りつかれていたこの男が、その外貌において、全く正反対のものを示し得たのは、彼が常にそれを意識的に習練し、後天的にカリスマ的性格を完成し得ていたからであろう。
南条範夫『慶安太平記』
・パーパー
しかしこの人の硬い心は
彼の弱い心を傷つけずにそれに触れることが出来なかったのだ。
堀辰雄『聖家族』
・わらふぢなるお
その不気味な男が、前に「にッたり」と笑ったきり、何時までも顔の様子をかえず、
にッたりを木彫にしたような者に「にッたり」と対っていられて、憎悪も憤怒も次第に裏崩れして了った。
幸田露伴『雪たたき』