俺だって日藝中退したかった的 ベストラジオ15

どうもこんにちは、数えたら2015年にラジオ400本聞いていた者です。毎年恒例、私的なベストラジオ10を紹介したいと思います。

10位 『ロリィタ族。の元カレ全員芸人あるある(2015.08.03)』
 カキタレのツイキャスと何が違うんだと言われれば、声がちゃんと出ているぐらいしか明確な答えが出ないで御馴染の期間限定で放送された『ロリィタ族。の元カレ全員芸人あるある』。「打ち上げのカラオケでこの曲を歌うケーダッシュの元彼に惚れました。THE HIGHLOWS『青春』」という曲紹介は斬新過ぎるし、奈美悦子ですら乳首止まりなのにクリトリスが無いってどうかしています。面白さで言えば、『アルコ&ピーANN0』の【EPISODE22/映(2015.8.28)】が入るべきでしたが、お笑いブームの最後の徒花と言っていいラジオを語り継ぐためにランクインしました。

9位 香水を買った話『藤岡みなみのおささらナイト(2015.12.07)』
 STVラジオという北海道のラジオ局で放送されている『藤岡みなみのおささらナイト』でのフリートーク藤岡みなみはただただ可愛いのにオープニングでどじエピソードを話すか、まれに自身の胸の無さについて話すという、銀杏BOYZの「駆け抜けて性春」に出てくる「私は幻なの/あなたの夢のなかにいるの/触れれば消えてしまうの/それでも私を抱きしめてほしいの」を体現化したガールなのですが、その日は、これからドジをしたエピソードを話しますというフリをしていたにも関わらず、嘘だろ!?と声を出してしまった回です。
 誕生日に友人に香水を貰った藤岡みなみは、今まで香水に興味がなかったけど良い匂いだからと使っていたので無くなってしまった。新しく買いなおすために、その空き瓶を持って百貨店に行って探してみるけれども全然見つからないので、店員に売り場を聞いてみると、「『こちらの商品はルームフレグランスですので、7階のリビングフロアにございます』って言われて、えってなって裏を見たら部屋用って書いていたんです。恥ずかしくなって逃げてきちゃった」という話し、そのあとに「肌も弱くないから、いいかなと思って買っちゃった」と話す。そのパートが終わったと思ったら、いつでもくしゃみを出すことが出来るのが特技と言ったけど、結局出なかったという、全てにおいて、嘘だろ!?とタランティーノ映画よりも展開が転んだという意味で衝撃を受けて、シソンヌならずとも好きになっちゃうのでランクインです。

8位 ギャロップ林健ゲスト『ダイアンよなよな…(2015.6.11)』 
 『ダイアンよなよな・・・』の中のコーナーでネタにされまくっていたギャロップ林が満を持してゲストとして登場した。ダイアンとは同期で気心の知れた中だけに、「林はテクニシャン」「眉毛が凄いから一瞬禿げてないのかなと思う」「林は新人類の禿げ。」「『みんな生えすぎちゃう』はハゲとセンス」といじられまくるが、林は一個一個突っ込んでいく。トーク部分の面白さもさることながら、「あの人の妄想プライベート」という有名人のプライベートや嘘の目撃情報を送るというネタコーナーが、ギャロップ林のネタだけになる特別企画「はやしたけし!」も腹抱えて笑うくらいにただただ面白かったのでランクイン。

7位 吉田の大将『オードリーのANN (2015.1.24)』
若林が仕事のために渋谷にあるHIP-HOPの洋服専門店に行った時に、店内に流れているBGMでノリノリになりながら洋服をチェックしている客がいて、変な客だなあと思いながら顔を見ていたら、吉田という同級生であるということに気付いたという話。吉田だよ、吉田、と言われてもピンと来ない春日に思い出させるために、当時の思い出話をしていく。そこでやっと春日は「大将!?」と当時のあだ名で叫び、思い出し、「あの大将!?」と驚く。その思い出した瞬間に、春日の「ずっと一年間通して教卓の真ん前の席にいて、休み時間もずーっと勉強して、成績がクラスで下から二番目だったっていう!?あの勉強なんだったんだ!っていう。」「学生服のカラーもちゃんとして、学校指定のだっさいバッグをずっと使っていた。」も面白かったけど、それを若林に春日の目線は悪いという糾弾され始めるところまで最高だった。
同級生コンビのラジオはこういう友達関係に戻る瞬間を楽しめるというそれだけで面白いのだけれど、「もしかしたら今ラッパーかもしれないという話になった時にも「どうする、普通にMC大将でやっていたら」とも言っちゃう黒春日が存分に楽しめたフリートークだったのでランクインしました。
 
6位 10分どん兵衛論『東京ポッド許可局(2015.12.27)』
話は『実感ですよ』論(2015.10.18)でマキタ局員ことマキタスポーツが、日清食品の「どん兵衛」を規定の5分を超えて、冒険心で10分待ってみたら、つるつるしこしこ感が増したと話したことに遡る。そこから好奇心が強い許可局員が試してみてSNS上に感想をアップしたところ、許可局員以外にも広がっていった。それだけにとどまらず、本丸である日清食品の「どん兵衛」担当者に届き、HP上でおわび文まで出て、マキタスポーツが開発者と対談をするという事態になった。そのおわび文も「日清食品は10分どん兵衛を知りませんでした。5分でお客様においしさを届けるということに縛られすぎていて世の中の多様性を見抜けていなかったことを深く反省しております。」という粋なものだった。
そんななかで、その開発担当者が東京ポッド許可局にゲストに来た回は、それらのムーブメントの総まとめという回だった。
10分どん兵衛は食スケベであるマキタスポーツが辿り着いた極地とも言えるが、これまで「屁理屈をエンターテインンメントに」を合言葉に泥棒にも負けずに世の中の事象への視線を問うてきた東京ポッド許可局が、新しいスタンダードをリスナーよりも外の世の中に打ち出したことに興奮してしまったのでランクイン。

5位 エル・カブキの漫才『Laughter Night(2015.9.20)』
『Laughter Night』というTBSラジオで土曜日深夜に放送されている、ライブ会場に観客を入れて収録しているから生の臨場感が伝わる、かつオンエアされない芸人もいるというほぼ『爆笑オンエアバトル』といっても過言でないネタ番組に、何故かハマって月に一回の頻度で出るようになったエル・カブキ。ただウケているというだけではなく、月間チャンピョンを集めた大会にワイルドカードとしてねじ込まれるというハマりっぷりだった。元々、エル・カブキのことが好きで、youtubeに公式で公開されている漫才動画をチェックしていたものの、今現在のエル・カブキのネタを定期的に聞けるということが嬉しすぎた一年だった。
エル・カブキのネタは二人とは年齢も近く、ネタにしている芸能ネタの多くが、絶妙なコントロールで内角をかすめてくる。中でも「全員が毎週『サンジャポ』チェックしてると思うなよ』」「あ、みなさん、『ワイドナショー』派ですか?」のやり取りがパンチラインすぎるのでランクイン。

4位 2015年を振り返る若林『オードリーANN(2015.12.27)』
 2015年最後のオードリーのANNということで話題は2015年を振り返るものになった。若林は「ずっとおもしろかったなー、仕事がね」と話し「生まれて来て一番楽しかった一年だ」とまで言い切る。
確かに2015年のオードリーは、『しくじり先生』のゴールデン進出、『パイセンTV』のスタート、『SICKS〜みんながみんな、何かの病気〜』というコント番組、話題には出さなかったものの、数年ぶりのトークライブ『LOVEorSICK』と『ネタライブ』を数回重ねていたオードリーの2015年はかなりお笑い芸人として充実していて、春日が言う様に「キャリア・ハイ」な一年に思えるが、若林は今年一年を漢字一文字で表すとするなら、後悔の「悔」だと話す。
それは、『IPPONグランプリ』での惨敗もそうだが、『すべらない話』で春日がMVSを受賞したこと、その打ち上げで春日が錚々たるメンツにずっと褒められていたことが本当に悔しかったからと話す。
 そこから、昔春日の家でトークライブをしていた時にも春日はひとエピソードも考えてこなかったから自分が何個もエピソードを考えていたりしたのに、ここにきて春日に『すべらない話』でサイコロの春日の出目が沢山出たしMVSも取られたことが悔しかったと話す。それは『爆笑問題カーボーイ(2010.11.02)』で、水嶋ヒロが『KAGEROU』で第5回ポプラ社小説大賞受賞を受賞したことで、太田が『マボロシの鳥』出版が霞んでしまった時の腹ちぎれるくらい笑わせてもらった、爆笑問題太田の荒れ様を彷彿とさせる回だった。
 若林は、「何で運ていうもんがあるんだ!」「勝負の厳しさを知らない馬鹿はね、『人間の運の総量は一緒、それがいつ来るか』みたいなことをいう阿保がいるんですけど、総量なんて違う違う!差があるある!」「運のいいやつはずーっと良い!運の悪いやつはずーっと悪い!でも生きていかなきゃいけない!」「魂の叫びするしかないんだよ、運がないんだから!」と咆哮する。
荒れすぎて、春日のことをライバルだと言い出す始末。これもまた、爆笑問題太田が田中に向かって言った「お前が好きだと言えば、言ってみれば好きなものもの嫌いになる。それを覆す威力はお菓子にはないんです。お前の方が大きいんです!(『爆笑問題カーボーイ(2013.7.24)』)」を彷彿とさせる愛憎入り混じった告白が飛び出たのでランクイン。

3位 番組通算1009回記念SP『伊集院光 深夜の馬鹿力(2015.2.17、24)』
2014年の年末に、放送1000回を迎えた、『伊集院光 深夜の馬鹿力』。その際には表立ったお祝いはしなかったものの、さすがにそれは・・・・・・という空気になったために急遽、お祝い&振り返りとして放送されたのが、『伊集院光深夜の馬鹿力 番組通算1009回記念 ぼくの好きなあなたのすきな歴代番組コーナーベスト18』が二週間にわたって放送された。
個人的には聞き始めて、15年なので丁度人生の半分以上聞いていることになる深夜ラジオ。覚えているネタハガキ、好きだったコーナーなども振り返ることが出来たのでランクイン。
 節目を迎えてもなお、パワーダウンすることなく、むしろ『伊集院光のてれび』の制作に奮闘する裏話も聞けたりとまだまだファンとして楽しめるということを確信した一年だった。

2位 設楽統の友達探し!『バナナマンバナナムーンGOLD(2015.10.24)』
フリートークの中で、バナナマン設楽に一緒にご飯を食べに行く人がマネージャーぐらいしかいないという話題から発生したカイザー(皇帝)ことバナナマン設楽へ友達いないいじり。そんなカイザーの孤独な生活を見かねた友達探しオーディションが、下積み時代の頃からの旧知の友人であり、絶賛再プチブレイク中のスピードワゴンを迎えてが開かれた。
試験は、友達なら「一分間もつ丁度いい話」をすることが出来るということで、設楽に向かって丁度いい話を披露するというもの。そこで一分持てば合格となり、友達になるための権利を得ることが出来る。そこから、設楽と、日村とスピードワゴンという門番3人に「友達」「子分」「セフレ」「今まで通り」の判定が仰がれる。実はこの「一分持つ」というのは、ちょうど10年前の2005年に始まった、TFMで放送されていた『バナナムーンGOLD』の前身番組といっても差し支えない『火曜WANTED!』の名コーナー、「一分間もつどうでもいい話」を再生させたもので、それは長年のファンとしても嬉しかった。
 芸人枠として参加したのは、ラブレターズと、宇宙海賊ゴー☆ジャスラブレターズは、前に急に連絡したら、駆けつけてくるかということをpodcastでやった時にTBSラジオに駆けつけることが出来たから、ゴー☆ジャスは何故か連続でスペシャルウィークに呼ばれているからだ。素人枠では昔を思い出させ、芸人枠ではわちゃわちゃっとした感じでオーディションが進み、結果ラブレターズ塚本は子分、ラブレターズ溜口とゴー☆ジャスは今まで通りということで番組の放送が終了した。懐かしかったし面白かったし、設楽が翻弄されているということも久々だったのでランクイン。
2015年3月いっぱいでANN0が終了してしまい、ショックでそれまでリスナーとして大好きだった色々なラジオが全く聞けなくなってしまったというラブレターズ塚本は、ガイコツというあだ名もついた。ラブレターズとしてはオードリーのANNにもバナナムーンGOLDに出ている。また、ガイコツは設楽の子分、溜口は足で稼いだゴシップをもとにオードリー春日にハマっている。良いことだ。

1位 『爆笑問題カーボーイ(2015.11. 18)』 
今年一年、「はいこちら、ぽんぽこ商事です!」を始めとしたギャグで流行語大賞を受賞することを目指していた爆笑問題の太田。その前の週では流行語大賞のノミネート50語が発表されたものの、「ぽんぽこ商事」が入っていないことに終始落ち込んで、ノミネートされた言葉にいちゃもんをつけていた。鬱々としすぎて「流行ったものは無しにしようよ」「獲りたい人の流行語にしようよ!」と言いだしていたその週も良かったけれども、その翌週は逆に躁状態爆笑問題太田だった。
「ぽんぽこ婚」を取り上げなかったTBSのワイドショー『白熱ライブビビット』には、「ご自分の仕事をやられることで、報道ってそういうもんじゃないですか。偏っちゃいけない。ただ僕だったら、それは言うよな(取り上げる)と。」「僕は古いタイプの人間ですから、テレビのそういう仲間意識っていうのがありますから。向こうは無くて良いんです。それはちゃんとした報道してもらったほうが良いんです」「ただ、一切していないってことは(リスナーに)お伝えしておきます。」「彼らはやっぱりなんだかんだいってTBSの社員です。一流大学出て。我々のように野武士のように生きてきたわけではないですけど。」といちゃもんをつける
相方である田中には「くだらないパン屋に行列したとか。爆笑問題っていうのは結構社会派で、政治を斬る」「社会派、ブラック、そういうデビュー当時からさんざん苦労してきたあれですよね。そういうイメージっていうのはあると思います。」「田中の話題になった時に、親子四人で行列の出来るパン屋に並びました。初めてパパと呼んだのがどうのこうの。くだらねえ三流ドラマじゃねえんだから。牧歌的な話題を毎週提供してくれる田中裕二。これは一体何なのかなという気持ちは正直あります。」「ファミリー感出しやがって」「爆笑問題始まって以来の危機ですよ」と吐き出し、まさに独壇場だった。
そのあとは急遽募集をかけた「太田流行語大賞は今後どうすべきか」というお題へのリスナーからのメールを読み上げたのだけれどもこちらも最高だった。「はい、こちらぽんぽこ商事です」を続けるべきだという意見も紹介されたが、限界だと思うという意見もあり、その理由というのが「夏から秋にかけて太田さんが言うのを忘れていたり、シソンヌの『好きになっちゃう』を連呼し始めたり、太田さん自身が開き始めている様子が見受けられました。なので来年の11月まで他の言葉に浮気せず、ぽんぽこし続けるのは性格的に無理だと思います。何より僕は太田さんがその場の思いつきでやりたいギャグをやっているのが好きなのです。無理に作った流行語を無理に言っている太田さんなんて見たくないんです。太田さん、お願いです。ぽんぽこ商事というブラック企業から退職してください」や、「太田さん的には一番手応えがあったとおっしゃてましたが、それは無理やりにでも使って報告するというコーナーがあったから、そう錯覚しているだけかもしれませんよ。(略)僕は無理やり流行語を作るより、太田さんから自然に出てくれるフレーズの方が好きです。」と全く違うリスナーからのメールに同じような太田のことを思う言葉が入っていたことに、泣きそうになってしまった。
オープニングから一時間近く不安定に喋り続ける太田に、田中含めたブースは爆笑しっぱなしだった。紛うことなき、2015年のベストラジオです。

振り返ってみると、ベスト5の中の3つが奇しくも、若林、設楽、太田と普段は番組の中でもパワーバランスが上位な人が負けた時の咆哮と、いじられまくっていたという結果になったのはそれほどフリが素晴らしく効いていたということでしょうか。
年明けの記事になってしまいましたが、2016年も面白いラジオがあるといいですね。