石をつかんで潜め(Nip the Buds)

ex俺だって日藝中退したかった

最近思っていること

おおよそ普段と変わらない日々を過ごしている。おおよそというのは、嫌な空気が蔓延しているな、というくらいで、それは、twitterをしているからで、もし、それを見ずに、メディアからの情報だけしか得ていないのであれば、インフルエンザが流行っているとい…

ヒライの大江戸カツ丼とミニうどんセット

『せっかくグルメ(2020.3.2)』で、日村さんが熊本に行っていて、そこでヒライを紹介されていた。ヒライとは、熊本のそこかしこにある弁当屋でありそこには、食券制のイートインスペースもあり、大学生時代に熊本に住んでいたころは週に2~3回ほど行って…

コミュニケーション論としての「パラサイト 半地下の家族」

『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』を観てきました。ショーンが地球に迷い込んでしまった宇宙人の女の子のルーラと出会い、ルーラを捕まえようとする組織の手を逃れながら星に返すために奔走するという、よくあるプロットではあるものの、楽しかった…

魂をサンプリングするということ(エラボレイト版)

※この記事は、もともとのものを、同人誌「俗物ウィキペディア」用に推敲したテクストになります。 伊集院光とNHKアナウンサーの安倍みちこが司会を務める『100分de名著』という番組で、大江健三郎の『燃え上がる緑の木(1993-1995)』が取り上げられ…

空気階段を見に行ったら、土俗的なコントを見てしまった話。

よしもと沖縄花月に空気階段が来るということで、見てきました。 よしもと沖縄花月の通常の公演は、1時間で終焉するのが三本あって、その合間に1時間空いているというもので、せっかく空気階段が来るのだから、2ステは見ておこうと思ってチケットを買ってい…

芽むしり的ベストラジオ2019その2(10位~1位&キラーフレーズ)

memushiri.hatenablog.com 続きです。 10位 「令和一発目の生放送」『爆笑問題カーボーイ(2019.5.1)』 新元号の令和になって初めのTBSラジオで放送された番組は、通常通り『アルコ&ピース D.C.GAREGE』だった。番組は、生放送反対派というカルト集団が生ま…

芽むしり的ベストラジオ2019その1(20位~11位)

2019年は、テン年代の締めくくりとばかりに、ひいき目にみても、ラジオの面白さが異常な年でした。特に、今年10周年を迎えた『オードリーのANN』はさまざまな事件やイベントが起きましたし、『爆笑問題カーボーイ』も普段のトークもただただ面白い回や大事な…

爆笑問題カーボーイの太田の挨拶で振り返る2019年

『爆笑問題カーボーイ』では、田中裕二の挨拶のあとに、太田光が直近のニュースをネタにして挨拶をするということが恒例となっています。それを見て、その月の爆笑問題と合わせて一年を振り返りましょう。 (1)2019年1月 太田がオムニバス映画「クソ野郎と…

芽むしり的テン年代ベストネタ10

もう少しで、テン年代も終わりです。個人的な「テン年代ベストネタ10」を考えてみました。なお年については、ライブなどでの初出の年でなく、基本的にはメディアにて、かけられた、もしくは初めて見たもののとなっています。順は不動です。 1.ラブレターズ…

『M-1グランプリ2019』はなぜ、過去最高の大会と言われているのか

一文なし、参上! 『M-1グランプリ2019』の感想を言い合う友達がいないので、感想ブログを書きました。 今年の『M-1』の目玉は何といっても、ファイナリストが一気に入れ替わりを見せたということで、ネタを見た事ないコンビも何組もいて、それだけで、『爆…

テン年代のハライチ総括。あるいは、来るべき単独に向けての試論。

ハライチの岩井勇気が『僕の人生には事件が起きない』というエッセイ本を刊行した。 その宣伝でいくつかのインタビュー記事を読んだが、一番重要な事を言っていたのは吉岡里帆がパーソナリティを務めるJ-WAVEのラジオ番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』だった。 …

おかえり、アンタッチャブル(完全版)

今よりまだ深夜ラジオを聞いている人が 少なかったであろう10年ほど前に遡るが、間違いなく一番面白いラジオが『アンタッチャブルのシカゴマンゴ』だった時期は確かにあった。裏番組は『ナインティンナインのオールナイトニッポン』という巨大な存在だった…

おかえり、アンタッチャブル

今よりまだ深夜ラジオを聞いている人が 少なかったであろう、10年ほど前に遡るが、間違いなく一番面白いラジオが『アンタッチャブルのシカゴマンゴ』だった時期は確かにあった。裏番組は、『ナインティンナインのオールナイトニッポン』という巨大な存在だっ…

空気階段第三回単独ライブ「baby」感想

とあるライブで、空気階段の水川かたまりが好きなコントのひとつに、かもめんたるの「敬虔な経験」をあげ、衝撃を受けすぎて見返せていないほどだと言っていたという情報を目にした。 「敬虔な経験」とは、かもめんたるが『キングオブコント2013』で優勝…

「差別をネタにする」で思ったこと

ラリー遠田が書いた記事が削除された。東京ポッド許可局で放送されたサンキュータツオが漫才を書き起こしてボケの数を数えて、ボケの数(手数)はどんどん増えているという手数論を、サイゾーのコラムで剽窃かましたラリー遠田の記事が削除された*1。初回の…

キングオブコント2019感想

台風で停電になってしまって、どうしたものかと思っていたのですが、実家で見てきました。父親はことあるごとに「好きずきだな」と言っていて、そらせやろとなりました。『キングオブコント2019』の感想と総評です。 ・うるとらブギーズ「催眠」台風で停…

ペポカボチャの呪い。あるいは、なぜ「secretive person」が名作なのか。もっと言えば、かが屋論になりうるそんな文章。

大学生になって初めて一人暮らしを始めることとなり、一枚のDVDをレンタルした。それはBS日テレで放送されていた『epoch TV square』というおぎやはぎとバナナマンが出演しているシチュエーションコメディだった。その面白さ、と面白いだけでは説明できない…

バナナマン単独ライブ2019「s」のライブビューイング感想

バナナマン単独ライブ2019「s」のライブビューイングを見てきました。客の入りはほぼ満員で、バ帽もちらほらと見かけました。普段どこにいるのよ。 毎年毎年、今年は面白くなかったらどうしようという気持ちがあるのですが、また今年もそんな気持ちは簡単に…

大竹まことの『俺たちはどう生きるか』感想

大竹まことの『俺たちはどう生きるか』を一気に読んだ。 最初の、風間杜夫の話から引き込まれた。大竹まことと風間杜夫は若い頃、一緒に暮らしていたという。風間杜夫との思い出話から始まり、再び交流が密になったという話が書かれている。 他には、一度、…

『ガゼッタ・デロ・オワライーノ』~『オードリーのANN ゲスト:くりぃむしちゅー上田晋也』感想~

俺「へー、闇営業に参加していた芸人たちが謹慎か~。そんなことより、ガゼッタのサイト見よ。今日の特集誰だろ。」 『ガゼッタ・デロ・オワライーノ』「今回、本誌は6月16日に『オードリーのANN』にゲスト出演したくりぃむしちゅーの上田晋也に注目し…

俗物ウィキペディア日誌#4

5月26日 『ゴッドタン』の「お笑いを存分に語れるBAR」を見る。面白かった。ネタについて話していたので、楽しかったのだが、バラエティでの返しやライブでの伝説、あの大喜利の答えは凄かったみたいなものも見たい。全然一週では足りない企画であった。 …

令和元年のタイタンライブ

平成も残すところあと一カ月と一日と数時間、明後日には新元号が発表されるという平成31年3月30日、暢気に『ENGEIグランドスラム』を見ていた。見終わったあと、爆笑問題の太田光が『ENGEIグランドスラム』の放送中に転倒したという情報を見かけた。ち…

ベストラジオ19のための上半期まとめ(備忘録として)

高校の同級生に髪を切ってもらってる時に、ラジオの話になって、今14本くらい聞いてるかなみたいに言ったら驚かれたので、いやまあラジオ聞く人にとっては普通よ?みたいな感じ出してしまいましたが、我ながら狂っていると思います。日常生活においてあんま…

俗物ウィキペディア日誌 ♯3

5月5日 推敲。加えて、序文の追記。あまりに風景の描写が下手で嫌になる。「バナナマン設楽統のファミリーヒストリーの記事」をアップする。考えすぎてもしょうがない。小賢しい小手先の技術に頼ってもしょうがない。 結果、フォロワーが増えたし、読者も…

劇団かもめんたるの第7回公演『宇宙人はクラゲが嫌い』感想

劇団かもめんたるの第7回公演『宇宙人はクラゲが嫌い』を見ました。今回は、いつもと違って、八嶋智人も出演していましたが、いつもと同じくらい面白くて狂っていました。 八嶋が演じるヒデちゃんは、田舎の海沿いの街で、うどん屋を営んでいる。そのうどん…

バナナマン設楽統の「伝えなくちゃ伝わんないんだよな。」の系譜

NHKで放送されている『ファミリーヒストリー』という番組は、有名人をゲストに迎え、ゲストの父母、祖父母といった家族をさかのぼるという番組で、市井の人にも当たり前にあるダイナミズムさ溢れる「生」を浮き彫りにする。 2016年12月21日に放送…

俗物ウィキペディア日誌 #2

4月26日飲み会のため何もせず。いつものように歩いて帰っていたら、飲み会の帰り、■■のことで泣いてしまったことだとか、革靴だったから普段より疲れてしまい、コインランドリーで休憩していたらいつのまにか眠ってしまっていて、起きたら三時間ほど経っ…

俗物ウィキペディア日誌

4月19日重い腰を上げて、二冊目の同人誌に取りかかることにした。タイトルは『俗物ウィキペディア』。まず、これまでにブログにアップしてきたものから入れたいものを選択してワードにコピペしてみたら、80,000文字を超えていた。前回はどれくらい…

いとうせいこう『今夜、笑いの数を数えましょう』の「第6夜 きたろう」の雑感とまとめ

最終章は、いとうが勝手に師匠と仰ぐ、きたろうがゲスト。ただ、この章は、きたろうが「セックスを語るみたいなもんだよ、笑いなんて語るもんじゃないよ」とうそぶくように、理屈の先にあるものの話をしていて、舞台に立ったことのない人間としては、分解す…

いとうせいこう『今夜、笑いの数を数えましょう』の「第5夜 宮沢章夫」の雑感

第5夜は宮沢章夫。宮沢と言えば、NHKで風間俊介とやっていた『ニッポン戦後サブカルチャー史』。放送当時、熱心に見ていました。 余談から入らせてもらうけれど、この章で大江健三郎の『河馬に噛まれる』という小説のタイトルを、宮沢が素晴らしいよね、と…